導入事例

核融合科学研究所様

  • 業種:大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
  • 導入システム詳細:MailSuite

二要素認証と柔軟なカスタマイズを実現、MailSuiteで利便性とセキュリティを向上。

  • ワンタイムパスワードと連携し、二要素認証を実現。セキュリティの強化を図る
  • 100MBまでの大容量のファイル送信が可能になり、メールの使い勝手が向上
  • メーリングリストサーバーの統合により、管理の手間を削除

アプライアンスの保守切れを機に、システム刷新を検討

同研究所では、これまで使用していたアプライアンスメールサーバーが長年使っているうちに、「同アプライアンスのRAIDコントローラが運用中に突然停止するようになりました。それを改善するにはRAIDコントローラの取り替え、およびファームウェアのバージョンアップが必要になるということでした。しかし、ファームウェアのバージョンを上げると、当時利用していたメッセージングフィルタリングの一部の機能が使えなくなるため、その改善案を受け入れることはできなかったのです。やがて保守が切れる時期も来たため、新たなメールサーバーを検討することにしました」

こう語るのは、1997年に同研究所に入所して以来、同研究所の情報ネットワークの運用および情報セキュリティの対応に関わってきた情報通信システム部―情報ネットワークタスクグループのグループリーダーを務める山本孝志氏だ。

山本 孝志氏

核融合科学研究所様
ヘリカル研究部
基礎物理シミュレーション研究系・
情報通信システム部情報ネットワークタスクグループ
山本 孝志

新しいメールシステムに求められた3つの条件

新しいメールサーバーを検討する際に、山本氏が挙げた条件は3つある。1つ目に、Webメールの他、POPやIMAPに対応していること。「研究員はそれぞれ、好きなメールソフトを使ってメールを送受信しています。そこにはこだわりもあるので、研究所として統一することは難しい。したがって、導入するメールシステムでは、それらのプロトコルに対応していることは必須でした」(山本氏)

2つ目は、二要素認証に対応できること。「スパムメールの踏み台になるアカウントの乗っ取りを避けるためにパスワードを3カ月に1回は変えてもらうという対策を施していたのですが、研究員からは負担が大きいと不評でした。しかし不正アクセス対策は厳重に行わねばなりません。そこで研究員に負担をかけずに二要素認証ができるような手段を検討しました。最初は電子証明書をクライアントにインストールする方法も考えましたが、外出先で他のデバイスを使用してメールサーバーにアクセスするケースを想定すると対応できない場合が出てくる。そんな時に当研究所のネットワークの構築を支援していただいているシステムインテグレーターからダウジャパン社のカード型のワンタイムパスワードを紹介され、これを使って二要素認証を実現したいと考えました」と山本氏は語る。

3つ目は、大容量のファイル送信が可能なこと。「例えば研究員の発表資料なども、画像が添付されていることもあり、年々、サイズが大きくなっています。これまでは10MBまで送れるようにしていましたが、もう少し容量の大きなものでも送れるようにして欲しいという要望がありました」(山本氏)

探したところ、これらの条件をすべて満たす既存のソフトは見つからず、特に2つ目の二要素認証を実現するには「柔軟なカスタマイズ性を持つソフトが必要になる」と考えたと言う。そんなとき、同研究所と同じく自然科学研究機構に属している岡崎地区の研究所の情報ネットワーク担当者から「クオリティアなら顧客のニーズに応じてカスタマイズ対応してくれる」と聞いたこと、また山本氏自身、東海圏の大学とも関係がありアカデミック市場で多くの導入実績があるクオリティアのWebメールを搭載したメールサーバーDEEPMailの存在を知っていたことから話を聞くことになった。

二要素認証を可能にするカスタマイズの柔軟さが決め手に

「クオリティアなら、私たちが求めていた3つの要件を満たすメールサーバーが構築できると確信し、柔軟なカスタマイズができ、スパム対策が実現できるDEEPMailとSPAMBlock一体型システム『MailSuite』および大容量ファイルの送信を可能にする『DEEPAnchor』の導入を決めました」と山本氏は振り返る。

「旧システムからの移行は土日で完了しました」と山本氏は語る。その際、研究所ならではの苦労があったと次の様に明かす。 「どこまでMailSuiteには無い機能に対応してもらうかを検討しました。例えばメーリングリスト機能のカスタマイズもその一つ。これまではメーリングリストは別サーバーを立てて管理していました。そして各研究員はエイリアスを複数持っており、無意識に『このメーリングリストを管理するアドレスはこのエイリアスのアドレス』というような使い方をしていたのです。しかしMailSuite導入後は、同製品のメーリングリスト機能を使うことになります。そのメールエンジンであるDEEPMailは一人1アカウントが原則です。そこでメーリングリストの管理者を複数設定できる機能を追加しもらうことで対応しました。そうすると、ユーザーの運用が変わるので、その調整が大変でしたね」と山本氏は語る。

MailSuiteの運用を開始したのは2015年3月。その約半年後の10月より、ワンタイムパスワードと連携した二要素認証の運用が開始となり、同研究所が目指したメールシステムが実現した。「二要素認証の仕組みができるまでは、3カ月に1回、パスワードを変更してもらうことでセキュリティを確保していました。今はワンタイムパスワードと組み合わせた二要素認証を採用しているため、パスワードの変更期間を長くすることができました。ユーザーからの評価も上々です」と山本氏は満足そうに語る。

柔軟なカスタマイズにより、シンプルで使い勝手の良いメールシステムを実現

「一人のユーザーが複数のアドレスを持っているので、例えばメーリングリストの管理画面を表示する際は、どのアドレスがメーリングリスト管理をしているアドレスなのか選択できるよう、プルダウンメニューを表示するような形にしました。シンプルで使いやすいという声が聞こえてきています。マニュアルもしっかりと整備されており、しかもマイクロソフトWordで作られていたため、容易に当研究所用にアレンジできるのも便利でした。今はそのアレンジしたマニュアルを誰でも閲覧できるようにしています」(山本氏)。高評価の理由は使い方がシンプルになっただけではない。大容量ファイルの送信機能についても、「便利だ」という声が多数届いているという。

今までは10MB以上のファイルをメールで送信することができなかったが、「DEEPAnchorでは10MB以上の添付ファイルについては、添付ファイルを分離したうえでメール本文にダウンロード用のURLを自動的に埋め込むという『Webダウンロード変換機能』を搭載しています。これが非常に好評なのです」と山本氏。10MBを境にして添付ファイルの受け取り方が自動で変わるのでユーザーの使い勝手を今までと変更することなく、現在、同研究所では100MBの資料まで送信できるようにサーバーを設定しているという。このような仕組みであれば、たとえ、送り先のメールサーバーに添付ファイルの容量制限があったとしても、気兼ねなく送信することができる。

導入効果はユーザーの利便性が上がっただけではない。山本氏ら情報ネットワークタスクグループにとっても、「メーリングサーバーの管理台数が減り、管理工数が削減された」と語る。もちろん、ワンタイムパスワードとの連携による二要素認証が実現したことによる、セキュリティの向上も実現した。MailSuiteとDEEPAncherの導入により、ユーザー側、運用側双方にとっても大きなメリットが得られたメールシステムに刷新されたというわけだ。

半年間使ってみて、運用面での課題も出てきたという。「これは当研究所ならではの問題かも知れないが、好評だと話したWebダウンロード変換機能に課題があります」と山本氏は語る。表示されたURLリンク先のページが日本語にしか対応していないため、海外共同研究者の端末など外国語を使用する環境下では文字化けとなり直感的な操作が行えなくなるのである。「このことについては、英語表示ができるなど、早急に改善してもらえると嬉しいですね」と、DEEPAnchorの機能拡張に期待を寄せる。

またスパムメールの検知率についても、概ね満足していると山本氏は言うが、「スパムと思わしきメールを研究員が検体としてそのまま転送されるのですが、それもスパムメールとして扱われてしまいます。せっかく研究員が転送してくれても、気が付かないのです。これはMailSuiteがタイトルや本文をすべて見て、スパムと判断するので仕方ないとは思うのですが、当面は定期的にスパムフォルダを確認するしかないと思っているところです」(山本氏)

メールシステムを刷新したことで、使い勝手を向上させ、セキュリティの強化も実現した核融合科学研究所。より安全で使いやすいコミュニケーションツールを手に入れたことで、国内外の研究者とコラボレーションし、核融合を活用した次世代エネルギーの実現に向け、研究・開発へとまい進していく。

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